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2026.07.09

狸の一歩 | 札幌市中央区 | Vol.5
デリー

How long have we been living in this town? We’ve found more favorite spots, and more friends we see all the time. But sometimes, having too many “usuals” can make our world feel smaller. Let’s try a place we’ve never been. Let’s talk to someone we’ve never met. Not somewhere far away just one step beyond the streets we know. About 150 years ago, people came here and started a treasure hunt. Let’s begin the next chapter together.

#狸の一歩

今回訪れたのは、
狸小路1丁目で40年以上続く
カレー専門店「デリー 札幌店」

昔懐かしい店内には、
おいしそうにカレーを頬張る人々。
額の汗をタオルで押さえながら食べる姿に、
空席を待つボクらのお腹が鳴る。

東京「デリー」の味を、札幌で

店主が東京・銀座の「デリー」で修行したのは昭和48年。
当時、調理師学校に通っていた頃、
たまたま見つけた求人がこのお店だった。

パキスタン人と8年間共に修行。
その後、昭和57年に「暖簾分け」という形で
狸小路にこのお店を開いた。

まだ“インドカレー”という言葉も
今ほど馴染みがなかった時代。

ルーや牛肉を使わないのがインドカレー。

3〜4日かけて少しずつ仕上げていくその工程は、
創業当時から今もほとんど変わっていない。

香りと後味

「カレーで大事なのは、香りと後味なんだよね」

そう話すのは店主の伊藤さん。

化学調味料はほとんど使わず、
食べ終わったあとに
“また食べたくなる”味を目指しているそう。

メニューは、
日本のカレーに近い「デリーカレー」や、
玉ねぎの甘みととろみを感じる、
ひよこ豆もたっぷり入った「コルマカレー」

そして、
中華のチキンスープをヒントにつくったという
ココナッツ風のあっさり味が魅力の
「チキンスープカレー」も。

それぞれのカレーには、
「鶏肉」「ラム肉」「野菜」「ラムの挽肉」から
好みの具材を選ぶことができる。
(卓上の唐辛子で辛さの調整も可能!)

実際ボクらが食べたのは
「コルマカレー(ゆでたまごトッピング)」
「カシミールカレー(ナス素焼きトッピング)」。
特にカシミールカレーは辛さもあり、
頭皮から汗が噴き出る感覚!
(スパイスの力で汗をかくから、二日酔いのサラリーマンにも人気なんだって)

店主ご夫婦だけではなく、
お客さんと一緒に
少しずつ作り上げてきたお店なのだと感じる。

 

受け継いでいるのはレシピと精神

印象的だったのは、
店主が何度も“先代へのリスペクト”を口にしていたこと。

「もっと良くしたい、というより
この味を守って広めていくことが使命なんだよね」

店内の天井近くには、
サンスクリット語の文字も飾られていた。

“世界で一番おいしい料理はインド料理。
それを提供するのがデリーです”

そんな意味が込められているそう。

取材中も、
常連さんが次々とやってくる。

40年近く通っている人。
親に連れられて来ていた子どもが、
大人になって一人で訪れることもあるらしい。

長年愛される同店だが、
昨今は物価高に悩まされることも多いという。

それでも、
「できるだけ1000円以下で食べてもらいたい」
という気持ちで続けている。

夫婦2人で二人三脚。
コストだけではなく体力との戦いもある。

それでもお店を続ける理由は、
先代から受け継いだ味と精神を
次の時代へつないでいきたいから。

お店はランチは11:30〜14:30、
夜は17:30〜18:30までの1時間のみ営業。
仕事終わりにここのカレーを食べたい人も多いそうで、
夜は特にすぐに満席になる。

取材中も「これが炒めた玉ねぎだよ」
「このトッピングのチーズ食べてごらん」
と優しい距離感で接してくれるのも心地いい。

優しい接客も、きっとこのお店の後味になっているに違いない。
このマチに暮らすなら、一度は行くべきカレー店だ。

Profile

デリー

電話 / 011-231-8461
住所 / 札幌市中央区南3条西1丁目12 狸小路 1丁目南側

Photo by Miku Katsuno
Text by Hikari Kubota
Design by Keisuke Mimura

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いつものマチの、
一歩先。

この街にどれほど暮らしているだろう。
お気に入りのお店も増えて
よく会う仲間も増えてきた。

だけど、「いつもの」が増えるって
自分を狭める。

知らない店に行こう、
話したことのない人に会いに行こう。

はるか遠くの場所ではなくて、
いつものマチの一歩先。
およそ150年前に
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    拠点をニセコに置きながら東京にも活動の幅を広げ活動中。リアルで儚い空気を映像に残す。好物は羊羹。

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    2023年に拠点を東京から札幌に移し、街と人の営みをドキュメントする。プロダクトPRムービーやイベント映像も撮影。

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    広告のヘアメイクの他、制作・企画コーディネートやキャスティングなど多方面で活動中。