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秋の書店巡り | 札幌市北区 | Vol.1
Seesaw Books

How long have we been living in this town? We’ve found more favorite spots, and more friends we see all the time. But sometimes, having too many “usuals” can make our world feel smaller. Let’s try a place we’ve never been. Let’s talk to someone we’ve never met. Not somewhere far away just one step beyond the streets we know. About 150 years ago, people came here and started a treasure hunt. Let’s begin the next chapter together.

めいっぱい外で遊んだ夏が過ぎて、
そろそろおこもりが楽しい時季。
夜長のお供を探しに、
傾いた西日に照らされながら
街へ繰り出そう。

秋だって、書店巡りの季節です。

今回は、北大周辺のカルチャー濃度を
ぐいっと上げている名書店
【📍Seesaw Books】
へお邪魔してきたよ!

宿から始まった本屋さん

ここの成り立ちは少々変わっている。
書店である以前に、ゲストハウス
【UNTAPPED HOSTEL(@untappedhostel)】
の説明からしなくてはならない。

オーナーの神 輝哉さんは、
札幌出身で、進学のため東京へ。
新卒で出版社へ就職し、
4年ほど営業として働いたのち
「宿をやるので辞めます」と退職。

同郷の妻と東京から帰札し、
父にもなった神さん。

そしてまずゲストハウス
【UNTAPPED HOSTEL】が2014年にオープン。
その後コロナ禍に入り、
いわゆる「ネットカフェ難民」のニュースが目に留まり、
空いていたゲストハウスの部屋を
ホームレスの方に提供するシェルターを始める。

シェルターを運営するなかで、
「社会的に弾かれてしまった人たちと、
地域の人たちが溶け合うような場をつくれたら」
と思うようになり、書店のオープンを決意したんだって。

“らしさ” が詰まった棚づくり

スタッフみんなでおこなうという選書。

福祉やジェンダー、人種を扱ったものなど
生きづらさを抱える人々や、
社会の周縁にいる人々を照らす作品が多く並ぶ。

ほかにも、
独立した個人や小規模な作り手にも目を向ける。
「自分もここも、インディペンデントな存在。
なので、そういうことをやっている人を
できる限り応援できるような店が
あったらいいんじゃないかな」
と、ZINEをはじめとしたリトルプレスも
精力的に仕入れている。

スタッフ・加納うとわさんさんのオススメは
大坂 拓 著『写真が語るアイヌの近代
「見せる」「見られる」のはざま』。
近代のアイヌが “どう見られてきたか” と、
その写真の外側にあった現実を読み直す本。
「当事者なので胃がキリキリする内容でくらうけれど、
目を背けられず読んでしまう」

そしてスタッフ・山田実宥さんのオススメ
宮地尚子 著『傷を愛せるか』は、
トラウマ研究者である著者自身のトラウマを題材に
フィールドワークを通じて感じたことを
エッセイにしたためた一冊。
「自分の無力を感じるとき。
著者も同じ悩みを持っていることを知って
本の上で瞬間的につながることもできるんだ、
と思えました」

ちなみにオーナー・神さんは、
本ではなくフード(!)をおすすめしてくれた!
長谷川おだぶつさんが手掛けるウワサノフーズの
「UFO茶漬けと宇宙人のスープ」だよ。要チェック!

「Seesaw」に込めた意味

もう一つ気になっていたのが、
「Seesaw Books」という店名の由来。

「ここの成り立ちからして
ソーシャルな要素を含んだ書店なので、
まずは公園の遊具とかを連想して。

“Seesaw” の語源って諸説あるんですけど、
Seeは “見る”、Sawは “見た”。
ここで出会う一冊を通じて
視点が変わる体験があったらいいな、とか。

あとはオープン当時、
アメリカでは第一次トランプ政権下だったんだけど、
アメリカとメキシコの国境に
シーソーを置いたインスタレーションがあったんですね。

アメリカ側が下がったらメキシコ側が上がって、
その逆にもなって。
要は、国境で隔てられていても
直接的に力が加わって相手にも影響を与える、
というのを可視化したプロジェクトだったみたいなんですが、
そんなところからもインスピレーションをもらいました」

そうした由来を聞いてから
改めて店内をぐるっと見てみると、
立場の弱い人たちや持たざる者への
あたたかい眼差しが
いたるところに反映されているなあと気づく。

漠然と「社会を良くしたい!」
と思うことはあっても、
その具体的手段を見つけるのはなかなか難しいもの。

でもここに来ると、
「こういうやり方があるよ」って
ヒントをもらえる。
そんなお店が札幌というマチに存在するというだけで
救われる人たちが確かにいると、思う。

さて、秋の夜長。
あなたはどんな一冊を連れて帰る?

Profile

Seesaw Books

住所 / 札幌市北区北18条西4丁目1-7
電話 / 011-788-3589
営業時間 / 11:00〜19:00
定休日 / 水&第1火
※人気のソフトクリームは、来夏再開予定🍦

Photo by Riku Goda
Text by Akane Horiguchi
Design by Keisuke Mimura

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いつものマチの、
一歩先。

この街にどれほど暮らしているだろう。
お気に入りのお店も増えて
よく会う仲間も増えてきた。

だけど、「いつもの」が増えるって
自分を狭める。

知らない店に行こう、
話したことのない人に会いに行こう。

はるか遠くの場所ではなくて、
いつものマチの一歩先。
およそ150年前に
この地を拓いた人々から始まった宝探し。
その続きを一緒に始めよう。

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    北海道で暮らす人々と文化、その日常を写真と映像で記録する。ウェディングやライブなど撮影するジャンルは多彩。

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    拠点をニセコに置きながら東京にも活動の幅を広げ活動中。リアルで儚い空気を映像に残す。好物は羊羹。

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    映像作家 | 写真家
    2023年に拠点を東京から札幌に移し、街と人の営みをドキュメントする。プロダクトPRムービーやイベント映像も撮影。

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    ヘアメイク | 制作・企画コーディネートetc
    広告のヘアメイクの他、制作・企画コーディネートやキャスティングなど多方面で活動中。