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2026.03.02

とっておきの1万円の使い道 | 札幌市中央区 | Vol.1
Le Musée

How long have we been living in this town? We’ve found more favorite spots, and more friends we see all the time. But sometimes, having too many “usuals” can make our world feel smaller. Let’s try a place we’ve never been. Let’s talk to someone we’ve never met. Not somewhere far away just one step beyond the streets we know. About 150 years ago, people came here and started a treasure hunt. Let’s begin the next chapter together.

#とっておきの1万円の使い道

毎日は難しくても、とっておきの日くらい、
自分のために1万円を使ってみる。
せっかくなら心が躍る使い方をしたいものだ。
そこで、みんなに「こんな使い方はどう?」と何か提案したい!
と思って考えたのがこの企画。
今回ボクらがまず選んだのは、
「ちょっといいランチをいただく」という使い方。
訪れたのは円山にあるレストラン「Le Musée」。

このお店の中にはコンセプトの異なる2つのブランドがある。
石井誠シェフの料理・アート・空間、すべてを体現する「IDEA」。そして、若い感性や発想をより気軽に楽しめるランチの場が「CONCEPT-C」だ。
今回は「CONCEPT-C」へ行ってみた。

若い料理人が本気で挑む場所

ここは、若い料理人が自分の表現を試すための舞台。
ランチは5,500円。飲み物を頼んでも1万円で収まる。

手が届く価格でありながら、料理人渾身の一皿が運ばれてくる。
この場をつくっているのは、オーナーシェフの石井誠さん。
北海道で料理をする意味を問い続けてきた料理人だ。
自ら山へ入り、きのこや山菜を採り、盛りつける器も自らの手でつくり、そこから一皿を組み立てる。
その背中を見ながら、若手たちも自分の土地の食材と向き合う。
レストランでありながら、料理人を育てるいわばファームのような場所でもある。

北海道を皿の上で表現する

この日は、29歳の谷章太郎シェフが担当。
おまかせのコースは、 “森”と“北海道”がテーマ。

アミューズは「十勝マッシュルームと興部のチーズのタルト」
マッシュルームのコンソメを充填したフレッシュマッシュルームに玉ねぎと生ハム、自家製のリコッタチーズなどを重ねた北海道を表現した一皿。

続いて「蝦夷鹿のラビオリ」
きのこのラビオリと愛別産ナメタケに松のオイルがふわっと香る、
まるで森をそのまま味わっているかのような感覚。

「しいたけのファーブルトン」という料理も美味しかった。
しいたけを香ばしく焼きて練り込んだフランス・ブルターニュ地方の伝統菓子。
はじめて食べた食感と味わいに感動。

メインは「鹿肉のローストとあべ牛」 。
脂身がなく、たんぱくな鹿肉に、
白老・阿部牛のサーロインをさっとしゃぶしゃぶしたものと
十勝産のリーキ(ポロネギ)を合わせる。
このリーキがとろっとしていておいしかったのだけど、
聞けば営業前からオーブンでカリカリになるまで焼いて、
表面を剥いて中だけを使っているんだって。

他にもデザートのアイスは、根セロリの皮を焼いて香りづけ。
キャラメルのような余韻が残る一皿に仕上げる。

料理人が一皿ごとの語ってくれるから
味だけじゃなく出来上がるまでの物語まで堪能できる、まさに貴重な食体験だ。

食べることで未来に触れる

ル・ミュゼは、レストランでありながら表現のアトリエでもある。
そもそも、ル・ミュゼは、フランス語で「美術館」という意味だ。

石井さんは、料理はもちろん、絵も描くし、器だってつくる。
店の器も、壁の絵も、ほとんどが石井さんの手によるもの。
料理も、空間を構成する表現のひとつ。
そう信じて挑戦を重ねてきたからこそ、
ル・ミュゼは、他のどこにもない表現の場になっている。

フランス・イタリア・スペインと世界で経験を積んだ石井さんが
こんな風に門戸を開いてくれている。
同じマチに住んでいるボクら世代が
もっと積極的にこういうお店の食を体験したいと思う。

「安いから行ってほしい」という話ではなくて、同世代の料理人が本気で挑む「食」の世界に触れること。
その体験は、きっとボクらの中に残るはずだ。
そしてそれは、北海道で暮らす自分たちが、
この土地の豊かさを知るきっかけにもなる。

Profile

Le Musée ル・ミュゼ

住所 / 札幌市中央区宮の森1条14-3-20
電話 / 011-640-6955
定休日 / 第1・2日曜日、第3・4月曜日

【CONCEPT-C】---------------------
ランチ12:00ドアオープン *12時の予約のみ
ル・ミュゼ1階ダイニングスペース

【IDEA】---------------------------------
ディナー18:00ドアオープン(18:30スタート)*完全予約制
ル・ミュゼ2階

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いつものマチの、
一歩先。

この街にどれほど暮らしているだろう。
お気に入りのお店も増えて
よく会う仲間も増えてきた。

だけど、「いつもの」が増えるって
自分を狭める。

知らない店に行こう、
話したことのない人に会いに行こう。

はるか遠くの場所ではなくて、
いつものマチの一歩先。
およそ150年前に
この地を拓いた人々から始まった宝探し。
その続きを一緒に始めよう。

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    拠点をニセコに置きながら東京にも活動の幅を広げ活動中。リアルで儚い空気を映像に残す。好物は羊羹。

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    2023年に拠点を東京から札幌に移し、街と人の営みをドキュメントする。プロダクトPRムービーやイベント映像も撮影。

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    広告のヘアメイクの他、制作・企画コーディネートやキャスティングなど多方面で活動中。