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古着界隈 | 札幌市中央区 | Vol.14
JENNIC 札幌店

How long have we been living in this town? We’ve found more favorite spots, and more friends we see all the time. But sometimes, having too many “usuals” can make our world feel smaller. Let’s try a place we’ve never been. Let’s talk to someone we’ve never met. Not somewhere far away just one step beyond the streets we know. About 150 years ago, people came here and started a treasure hunt. Let’s begin the next chapter together.

Vol.14 中島公園エリアの
「JENNIC 札幌店」

中島公園エリアにあるこのお店。

営業は、月にわずか6日ほど。
タイミングが合わなければ出会えない、
少しだけ特別なお店だ。

実はこのお店は2003年に旭川で第一号店がオープン。
その後2011年に札幌店をオープンし、
現在は24年目を迎える老舗店だ。

札幌市内で場所を変えながら営業を続け、
現在の中島公園エリアで
天井の高い開放感のある路面店にたどり着いた。

“服”ではなく、“スタイリング”で提案する

このお店の一番の特徴は、
服が「スタイリングされた状態」で並んでいること。

ラックにかかっているのは、
一着ごとのアイテムではなく、
完成されたコーディネート。

店主の松井さんは、もともと新品のセレクトショップで働いていたそう。
その頃から、古着と新品をミックスしたスタイリングを楽しんでいた。

しかし当時はまだ、
古着と新品をボーダレスに取り扱うお店が少なかった。

「古着か新品かではなく、
どう組み合わせるかが大事だと思っています」

たとえば首の開いた新品のトップスに、
あえて個性的な柄ものの古着アイテムを首元に添えたり。
個性が主張しすぎる古着のワンピースに、あえて新品のシャツで柔らかさを出すなど
どれも計算され尽くしている。

海外雑誌やコレクションを見ながら、
「なぜ惹かれるのか」を日々分析し続けているという。
だからこそここには、
既製品ではなかなか出会えないバランスのとれたコーディネートが揃う。

リメイクで生まれる、もう一つの価値

もう一つ、このお店を語る上で欠かせないのがリメイク。

2011年頃から続いているこの取り組みは、
今ではお店の大きな魅力の一つになっている。
このリメイクラインは「newment」というシリーズで展開中。

きっかけはアメリカへ古着の買い付けに行った際に、
リメイクを手がけるデザイナーと出会ったこと。

現在は店頭ではなくオンラインでの販売が中心だというこのシリーズ。

例えば、アラビックラグをビスチェに変えたり
ヨーロッパのチロリアンスカートの裾を、
あえて“袖”として使い、
新しいトップスに仕立てることもある。

本来は主役にならなかったパーツを、
一番魅力的に見える場所へリメイクしている。

「このディテールをどう活かすか」
そんな視点から生まれるリメイクは、
どれも独創的で、ユーモラスだ。
しかもこの取り組みは地球にもやさしいエコな取り組みだよね。

(人気のアイテムは、
販売開始から10分ほどで完売してしまうこともあるんだって!)

一つのアイテムに、
2ヶ月ほどかけて構想を練ることもあるそう。
「より珍しく、より面白く」という松井さんの想いが光るアイテムばかりだ。

長く続いてきた理由

このお店は、今年で24年目。

旭川でスタートし、札幌へ。
移転や営業スタイルの変化を重ねながら、
少しずつ形を変えてきた。

取材の中で印象的だったのは、
「人とのつながり」をとても大事にしていること。

古着の買い付けを行う完全予約制の国内倉庫とは、
約17年ほどのお付き合い。
インドやフランス、アメリカなどから
珍しい素材や商品を仕入れられるようになった。

また、接客もとても大事にしていると教えてくれた。

「入りやすくて、帰りやすいお店作りを意識しています。
商品を購入されなかったお客さんと何を話したのか覚えているくらい、
会話を楽しんで接客しています。」

温かな雰囲気が派生するのか、
お客さん同士で話し始めることもあるんだとか。

このお店は、
服と服、服と人、人と人など出会いが重なる空間になっている。
1か月の中で限られた営業日数だから、
気になった人はぜひ公式Instagramをチェックしてみて。

Profile

JENNIC 札幌店

住所 / 札幌市中央区南12条西9丁目2-2 クチュール 129 1階
電話 / 011-350-7457

Photo by Michiko Aramaki
Text by Hikari Kubota
Design by Keisuke Mimura

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いつものマチの、
一歩先。

この街にどれほど暮らしているだろう。
お気に入りのお店も増えて
よく会う仲間も増えてきた。

だけど、「いつもの」が増えるって
自分を狭める。

知らない店に行こう、
話したことのない人に会いに行こう。

はるか遠くの場所ではなくて、
いつものマチの一歩先。
およそ150年前に
この地を拓いた人々から始まった宝探し。
その続きを一緒に始めよう。

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    拠点をニセコに置きながら東京にも活動の幅を広げ活動中。リアルで儚い空気を映像に残す。好物は羊羹。

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    映像作家 | 写真家
    2023年に拠点を東京から札幌に移し、街と人の営みをドキュメントする。プロダクトPRムービーやイベント映像も撮影。

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    広告のヘアメイクの他、制作・企画コーディネートやキャスティングなど多方面で活動中。